ヒプノセラピーとは

「催眠」と聞くとどんなイメージが浮かぶでしょうか?

怪しい?胡散臭い?・・・催眠を「かけられる」と言いなりに何でもしゃべらされたり、おかしなコトをさせられてしまうのでは・・・?と、テレビ番組のショーや映画からそんなイメージを持たれているのかもしれませんね。 けれど、それは間違った考え方であり誤解です。

私達は誰でも一日10数回ほど、自然発生的に催眠に入ったり出たりしています。 朝目覚めてボーッとしている時や、眠る前にウトウトしている 時など『睡眠と覚醒の間』には必ず催眠を通っています。

 

例えば、電車に揺られながら本を読んでいてお話に入り込んでいる時、テレビや映画に見入っている時もそう。

夢中になったり、何かに没頭していると周りに人が沢山いても気になりませんよね?

あるいは、ぼんやりと白昼夢にいる時も・・・。

はたまた事故に巻き込まれて茫然自失・・・等の時も実は催眠状態だったりするのです。

もともと催眠という心理状態は変性意識状態と言われる”潜在意識”が”顕在意識”よりも優位にある心理状態を指しますが、ヒプノのセッションでは誘導により自ら自覚したままその心理意識状態に入るのです。

こうしてより注意集中し、感覚が研ぎすまされる事により「問題」にフォーカスすることが出来るという訳です。

そして催眠はとても主観的なものであり、催眠誘導の際も自ら導かれているため、

強制的に催眠を「かけられている」のではないのです。

そんな訳でここでは催眠に「かける」「かけられる」等の言葉は使わず、催眠に「入る」 という表現をしていきます。

 

  

催眠とは

1.眠りではありません。

人が眠る時には意識は休止しますが、催眠状態においては潜在意識も顕在意識も眠らず活動しています。ECG(脳波)においては眠っている時よりも催眠中の方が活発に活動しています。膝を叩くカッケの検査でも眠っている時は反応しませんが、催眠中は反応します。

2.意識はなくなりません

  

もちろん音も聞こえますし、自分を含めた周りで起こっている事は認識出来ますので、 自分が感じていることや話していることもはっきりと覚えています。 99.9%の人が催眠中のことを覚えています。

3.コントロールされない

意識があると言う事は(判断する部分や自由意志)が働くと言う事です。自由意志が働くと言う事はしたくない事はしませんし、話したくない事は話しません。つまり、セラピストはその人の自由意志を侵してまで強制的に何かをさせる事はできない事を意味しています。

4.全ての催眠は自己催眠です

テレビの催眠ショーでは参加者が催眠術師の言いなりになる場面が多く見られますが、これは決してコントロールされているわけではありません。

催眠状態=変性意識状態では暗示に対し意識が開かれますので、与えられた暗示を受け入れますが、その人にとって不利なもの、倫理観に反するものは受け入れません。その瞬間に催眠から覚めてしまいます。楽しくなる事、気分が良くなる事に反応しても、イヤなことは受け入れません。

催眠に誘導される、そして暗示を受け入れるのも意志に添うものである時だけです。ヒプノセラピーは、潜在意識とのコミュニケーションです。

その中で様々なワークを通し、自分自身からの情報を引き出し、現在の自分に影響を 与えている認識や抑え込んでいた感情に触れ、そして理解しつつ解放していきます。 催眠という心理的な現象というより、催眠の中でどのように潜在意識とコミュニケーション していくかが大切です。

ヒプノセラピーとは自分の内面に向かい対話しながら、等身大の自分に気づき、明るい方 へと変化させていくものです。