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人の意識の構造

人の意識は顕在意識と無意識という2つに意識で構成されており、よく氷山に例えて 説明されています。

海面から出ている部分が顕在意識、海面下が無意識です。

図に表わすと無意識が意識という氷山の大部分を占めているように見えますね。

意識全体のおおよそ12%が顕在意識、残りの88%が無意識と言われています。

そして無意識88%中の10%が本能や衝動など附随機能を司る「原始の意識」であり、 残りの78%が潜在意識と区分けされています。

顕在意識には理性、知性、論理性、そして自由意志の力があります。

潜在意識は感情や感性的な力を備えており、イマジネーションの王国です。

さらに「記憶の貯蔵庫」とも言われ、生まれてからの(胎児期あるいはそれ以前からも) 全ての記憶が貯蔵されています。

そしてもうひとつ「プログラミング」というものもここにあります。

プログラミングとは人が生まれ『自我』が芽生える12歳~13歳まで、特に潜在意識の

中で生きているとされる5~6歳までの間に、物事や出来事の捉え方や価値観、そして

自己認識などを決定つける為の心の動きの事をを指します。

2種類のプログラミング

このプログラミングは主に2種類に分ける事が出来ます。

一つ目は成長過程で最も影響を受ける人達(父、母、祖父母等)からの言動や行動を 通して受け取るプログラミングです。

心の中にあるレコーダに周りの人達が言う事を録音し刻み込むようなもので、家系と 呼ばれるものがそれにあたり、文化や宗教観、因習等などが世代を越えて受け継がれ ます。この一つ目はとても強い自己暗示の力を持っています。

注)暗示とは

  物の考えや行動、そして認識をより良い形、別の形へと再構築するために潜在意識に   与える一連の言葉であり、潜在意識が理解し受け取れる言語の一つ。

2つ目はある体験に遭うことで生まれる「認識」を通して受け取るプログラミングです。

体験自体が「良い」「悪い」ではなく、体験をどのように捉えてどんな意味を持たせるか に焦点を合わせながら行動パターンを作り上げる信念のようなものです。 そして、行動パターンから姿勢や言動というものが形となって表れます。

注)自我とは

  顕在意識と無意識を分け、得た情報を無意識内のプログラムに沿うかどうか選別する 心の門番のような存在だと考えてください。

  ヒプノセラピーではこの部分をc.f=クリティカルファクターと呼びます。

ヒプノセラピーでは、段階的リラクゼーションによりc.fを気持ち良く緩めて、直接潜在 意識にアクセスしていきます。潜在意識に働きかけていくので、自由意志を侵すことは ありません。また、催眠中の顕在意識がなくなってしまうことはないので、自由意志も ちゃんとあります。ですから、コントロールされることもないのです。

仮に退行により想起された記憶が歪曲されていたとしても、その記憶は本人の中では紛れ も無い「事実」であり、その事実から受け取った認識はその人の人生に影響を与え続けています。

退行催眠の目的はこの「認識」に気づき、自らプラスの形に選び直していく事だと言えます。 選び直した「今」の認識を変える事で、ドミノ倒しのように過去へも未来へもより良い変化が 生みだされるのです。